木の住まい②
前回は、木の住まいの良さと木の含水率についてお伝えしました。
今回は含水率と強度の関係です。
木材は乾燥状態に近ければ郷土尾は大きいのですが、
含水率が20%以上になると強度は著しく低下します。
各種の実験データから木材の曲げに対する強度は、
含水率 0%の強度を最大とすると、
含水率10%で6割、20%5割、
30%で3割強でしかありません。
含水率が大きい木材は、
芯に多くの水分を含み、端部では少なくなっています。
このような木材を構造材で使用すると、
強度が低い上、建築後に乾燥するため、
変形やひび割れが発生するという状態に陥ります。
そこで、人工乾燥という技術が開発されています。
人工乾燥は、まず木材を高温で水分飽和状態にしてから
(水につけたような状態とお考えください)、
ゆっくり乾燥させて、含水率を20%以下になるようにします。
一度、水分飽和状態にすることにより
心材と端材の含水率に差がなくなり割れや、
反りを防いでいます。
木材の強度という観点から、
構造材には含水率15%以下の乾燥させた木材を
使用することをお勧めします。