室内環境の新基準①

住宅に関心のある方はご存知かと思いますが
「高断熱高気密」という言葉があります。
省エネルギー住宅を造るためには断熱性能だけではなく、
隙間風の少ない気密性能の高い家を造る必要があるわけです。

10年程前、私が省エネ住宅に取り組み始めた頃には
こういった住宅は特別なものとして受け止められていましたが、
現在では省エネ住宅に対する住宅金融公庫割増融資制度も
追い風となり、省エネ住宅が、随分増えてきました。

また、省エネ仕様でない住宅の場合も
以前に比べて気密性能が高くなってきています。
実際に気密測定してみると、
気密住宅に分類されるような性能が出ているにも関わらず、
住み手にその認識がないことが問題になっているのです。

高気密仕様で設計された住宅には、
建物全体を換気する計画換気扇を設置しますが、
実際には建物全体の換気を考慮せずに造られた住宅が
相当数見受けられ、それがホルムアルデヒドなどの
有害化学物質を長時間住宅内にとどめる原因を
作り出しているのです。

今年7月には国の新しい建築基準法が施行され、
このような問題への新たな取り組みが始まることになります。