住宅内の化学物質③ 壁紙編
これから住宅の増改築や新築を考えている方は、
どのような点に注意すればよいのでしょうか。
今回は壁仕上げ材として近年多く使用されてきた、
壁紙についてお話します。
壁紙は、大まかに分類すると、
布、紙、ポリ塩化ビニールから加工されており、
その95%以上は、ビニールクロスと呼ばれる
ポリ塩化ビニールを主原料にしたものです。
基本的には、ポリ塩化ビニールに
充填剤・可塑剤・安定剤、防燃薬剤・着色剤を
加えて作ったビニールシートに紙などで
裏打ちをして型押し、プリント加工を行って
製造されています。
ポリ塩化ビニールは、熱分解されると
塩酸やダイオキシンのような
有害な有機塩素化合物のガスを発生させます。
またビニール壁紙に柔軟性を持たせる可塑剤や
難燃剤の中には、発ガン性の認められる物が
含まれていることがあり、壁紙を通して
これらが室内に放出されてしまいます。
以上のような点から、壁紙の張替え時には、
有害物質を含まない
紙壁紙、布壁紙をおすすめします。
特に、表面処理にカテキンを使用し、
有害物質の吸着分解脱臭効果のある
紙100パーセントの紙壁紙が効果的です。