自然素材の家は化学剤を使わないので、住む人の健康を脅かしません。自然素材には、これ以外にもいろんなメリットがあるので、ご紹介していきます。また、自然素材を使って家を建てるには、注意すべき点もあります。住み始めたから後悔しないために、自然素材の家づくりのポイントを解説しましょう。
□自然素材のメリット
自然素材には、以下のようなメリットがあります。
*アレルギーを抑える
喘息などのアレルギーのある方は、ビニールクロスや合板のような化学物質が含まれた素材を多用して家を建てると、症状が余計にひどくなることがあります。接着剤や保護剤が含む化学物質は法律により規定されているため、ほとんどの方に影響はありませんが、敏感な方はアレルギー反応を起こしてしまう可能性があるのです。
一方、珪藻土や漆喰などの自然素材は、化学物質が規定よりかなり少なくなっているため、アレルギーのある方でも症状の発生を抑えられることでしょう。
*メンテナンスで長く使える
自然素材で作った建材は耐久性があるため、長く使うことができます。丸太から切り出した1枚板の建材は、傷がついても表面を削れば美しさが戻りますが、工業製品の合板材では交換が必要になります。
*調湿/空気清浄作用がある
無垢材や珪藻土などの自然素材には、部屋の空気を浄化する作用があります。湿気が多ければ無垢材や珪藻土が余分な湿気を吸い込み、乾燥すると今度は湿度を放出して乾燥を緩和しくくれます。このように、自然素材は家の中の湿度調整をしてくれるので、カビやダニの発生を抑えて快適空間にしてくれます。
□自然素材の家で後悔しないために
自然素材の家で後悔しないためには、まず自然素材の特性を理解しておくことが大切です。
自然素材はまるで呼吸するかのように、湿度を吐き出したり吸収したりします。このような湿度調整をすることによって、自然素材は伸びたり縮んだりします。そのため、自然素材の家は、板材が反ったり曲がったりすることがあるのです。このような自然素材の変化は、新築から2カ月くらいで落ち着くので、事前にこの特性を把握しておけ慌てずに済むでしょう。
また、自然素材は、傷や汚れがつきやすいと言われています。家具を引きずったり物を落としたりすると、簡単に床に傷が入ってしまいます。
しかし、それは合成材でも変わりません。自然素材の傷や汚れが特に気になる人もいるようですが、少しくらいなら気にすることはないでしょう。自然素材についた傷や汚れが、やがて懐かしい思い出に変わることもあります。とはいえ、多少の傷や汚れにも耐えられないという方は、自然素材を再検討した方がいいかもしれません。
□まとめ
自然素材の天然木は反りやすいなどの欠点はありますが、工業製品が年月共に劣化していくのに比べ、自然素材は味わいが増していきます。自然素材の家には、アレルギーを抑えたり長く使えたり、湿度調節をしてくれるなどのメリットもあります。自然素材の特徴をよく理解して、快適な家づくりをしましょう。